毎月8日 西じぃのリデザイン・ファイル 〜 想い出のタンス編(1)

こんにちは、西じぃです。リデザイン・ファイル〜思い出のタンス編です。先日、ご紹介をした想い出のタンスのリデザインに関して、アイデアが固まってきましたので、リデザイン・ファイルの事例として、形になっていくまでの過程をご紹介していきたいと思います。

工房エイトジー_西じぃ



今回は、対象品のサイズが大きいので、どのようにしていこうかな?と、かなりアイデア出しに時間を掛けました。ご依頼主様が、想い出のタンスを、本意ではない中で、解体して廃棄をしようとされた大きな理由は、大きなタンスを置いておく場所の問題でした。この点を考慮して、基本的には、ダウンサイジングが必須でありながら、やはり家具として実用的に残していきたいというのが、アイデア出しの基軸となりました。



ご依頼主様の苦渋の決断に寄り添いながらの想い出の品のリデザイン…熟考しながら、打合せをしていく中で、今回は、次の図面のようなマルチボックスにリデザインをしていこうというご提案をさせていただくことにします。



ご依頼主様の元に再度お伺いして、ご提案および打合せを行いました。ご提案内容に関して、とても気に入ってくださいましたので、その場で、材料の採寸をさせていただきました。
上記の図面を元に、対象品にて活用していく材料の寸法取りをしていきます。上記の図面は、正確な採寸の前のものなので、初回に確認させていただいた感覚をイメージして作成しておりますが、実際に採寸をしてみると、ほぼほぼイメージ通りに、形にしていけそうです。

カットしてしまってから、寸法が合わないとか、足りないとかなっても後の祭りなので、図面段階で、入念に企画と採寸を精査し、ご依頼主様とも打合せを重ねながら、細部を詰めていきたいと思います。

採寸結果を取り込みながら、図面をアップデートしていきます。正確な図面が出来上がったら、制作費用などに関するお見積りを積算し、図面の内容とともに制作費用に関して、ご依頼主様に確認をしていただきます。

諸々の確認をしていただき、正式なご発注をいただきましたら、ご依頼主様のお宅に道具を持ち込み、図面に基づいて、対象品の材料をカットします。パーツ毎にカットができたら、工房の方に送り、制作に入っていく段取りで進めていこうと思います。

西じぃ_2_4

材料としては、備え付けの3段ボックスをそのまま活用し、引き戸に使われている3枚の無垢材を無駄なく活用していくつもりです。引き戸の3枚は、引き戸に使用されている一枚ものの材料のため、殆んど反りもなく、新たなデザインに活用していくのにも扱いやすい状態です。
引き戸の1枚には、鏡もついているので、それもできるだけ活用していきます。それ以外の合板などの材料に関しては、今回は、使わないこととします。

想い出のタンス



2枚の引き戸にある凹凸のディテールは、マルチボックスの外観のデザインに活かしていきます。収納力や機能性にも配慮して、ミラーボードのギミックなども盛り込みながら、リデザインをしていきます。シンプルなデザインにて、使い勝手の良い多機能ボックスとして形に残し、ご依頼主様の想い出の品を繋いでいければと思います。

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工房エイトジーの掲げる「リデザイン」の基本は、
リペア(修理・修繕・修復)が難しい対象品の素材を部分的に生かし、
新たなアイテムに作り替えるという考え方です。

愛着のある品が壊れたりしてしまった際などにおける
解決策の一つの選択肢として、ご提案しています。

愛着のある品に関して、何か困っていることなどがありましたら、
お気軽にご相談ください。

あなたの想いや感謝の気持ちに寄り添いながら
リデザインしていきます。

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remember(心に留める) , remind(思い出す) , redesign(新たなデザイン) .

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