冬の寒い日に、愛猫が暖かく過ごせるように、湯たんぽをセットして寛げる箱を作れないか…との相談を受けました。
飼い主の方が、家にいる時もそうですが、特に家に誰もいない時、猫ちゃんが寒がっているのではないかと心配しています(猫が快適に過ごせる温度は26℃位とのことです)。飼い主の方は、普段から、暑くても寒くてもエアコンを使用しないライフスタイル。なるべく電気は使わずに、湯たんぽを活用したいとのこと。電気を使わないので、節電にもなりますし、留守中でも安全・安心です。
ちなみに、その猫ちゃんは、普段、発泡スチロールの箱の中がお気に入りの場所…、こんな感じで寛いでいるようです。
その辺りが発想の起点となり、今回のご依頼をいただきました。
今回、活用したいという飼い主所有のボックス(ダルトン製)と湯たんぽの仕様・サイズなどを確認し、設計に入ります。
ちなみにダルトンはインテリアショップとかでも見かけるブランドです。
飼い主が使用中の湯たんぽを、上記のボックスにセットできるようにしていきます。
ダルトンの箱はスタッキング可能なため、四隅にかなり頑丈な金具類が付いています。上蓋を、湯たんぽの上にセットする底板に改造しようと考えていましが、この金具類を外すのが、かなり大変でした。
金具を外した上蓋を底板のサイズにカットし、次に湯たんぽの暖気が昇ってくるように穴を開けていきます。猫ちゃんの体重(5kg)でも底板がたわまないように、穴の大きさも3種類に分けてバランスよく開けることで、強度を確保しました。
断熱・保温効果を高めるためのアルミ蒸着シートを発泡剤に貼りつけてから、箱の中の最下部に接着していきます。猫ちゃんのことを考えて、刺激のなるべく少ない接着剤を使用します。
底板を固定するための支えを4本(木工)、湯たんぽを置くスペースの四隅に設置します。この支えにもアルミ蒸着シートを貼りつけます。
湯たんぽの回りにアルミ蒸着シートを使うことで、その暖気を留めて、底板の穴から箱内上部にも行き渡らせることができます。
最後に、飼い主からの(猫ちゃんからの?)リクエストとなる、顎を載せられる木枠を設置して完成です(製作期間:約3日間)
手元にあるプラスチック製の湯たんぽを設置し、温度変化をテストしてみました。朝9時にセットしましたが、18時頃になっても底板上部は温かさをキープしていました。湯たんぽは、冬場のデスクワークの足周りの暖を取るために、よく使います。寝る時だけではなく、かなり使い勝手とコストパフォーマンスの良い暖房器具だと思います。
飼い主の感想)
初めは警戒してクンクンしていましたが、暫くすると自ら箱の中に入り、木枠に顎を載せ、寛ぎだしました。翌日は、私がテレワークをしている間、ボックスの中で気持ちよさそうに寝ていました。
2月22日のニャンニャンニャンの日を過ぎても、まだまだ寒い。猫ちゃんもぬくぬくと寛いでいることでしょう。
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