先日、イトーヨーカドーの中にある雑貨屋さんで、ガラポンくじをやっていました。このガラポン、実は、サンリオの仕事で、25年前に企画・設計・製作した「おさるのもんきちジャンボガラポン」です。時を経て、久しぶりに ご対面しました。懐かしさを感じつつ、とても嬉しい気持ちになったので、ご紹介します。
今なお健在!25年前に企画・設計・製作した製品が、現役で活躍しているとは…。愛着を持って作りだした製品が、こうして、長い間 現場で活躍しているのを見るのは、本当に嬉しいことです。
さすがに、本体の印刷面は色も褪せて、傷だらけになっており、25年という時(四半世紀)を感じさせますが、筐体の方は、しっかりとしています。
究極のアナログゲーム機ですが、まだまだ こども達には、人気があるようです。
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その当時、もちろん卓上のガラポンはありましたが、ジャンボサイズのガラポンは少なく、仕掛けのギミックを組み上げるのに苦労した記憶があります。
ミニサイズの仕掛けを、ただアップスケールすれば良いというものでもなく、“ 本体を1周回して、70φで軽量のプラスチック製のカラーボールを、確実に1個出口から出す。” という、単純だけどハードルの高い仕掛けを、検証を重ねながら具現化していきました。
その当時、サンリオのショップ(ギフトゲート)も活気があって、確か、全国に3,000店舗近くあったような気がします。その店舗で、サンリオの催事カレンダーに基づいて、定期的に開催される催事用の店頭イベントゲーム機として企画・設計・製作しました。累計で500台近く製作したかもしれません。
その当時、サンリオの登場して間もないキャラクター「おさるのもんきち」が、ガラガラッと大きな音を立てて回り、こどもたちを楽しませてくれていました。
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その他にも、20種類以上のゲーム機を考案してきました。スロットマシーン・新幹線ゲーム・ジャンボダーツ・コマゲーム・エア三角くじ…など。
ゲーム機は、まずはクライアントにゼロベースから提案し、実験を繰り返しながら形にしていきました。体感型のゲームが基本コンセプトなので、ダイナミックなものが求められます。回したり、叩いたり、投げたり… 、アクションをすることで こどもたちに楽しんでもらう。
量産化もするので、コストパフォーマンスも重要。限られた予算の中で、パッケージ化しなければなりません。アイデア出しも大変だったけど、その点も苦労しました。
また、実験とシミュレーションが、かなり大変なんです。確率型のゲームなんか考えてしまった時には、さぁ大変。統計を取らなければならないので、ひたすらゲームをすることになる。事情を知らない人から見れば、遊んでるとしか思えない。人手も借りて、必要サンプル数を取ったもんです。
真冬のすんごく寒い夜に、工場の広いコンクリート敷きのスペースで、石油ストーブ一台でブルブル震えながら実験をやったのを思い出します。その時食べた吉野家の牛丼の大盛り!うまかったなぁ。テイクアウトで、工場まで持ってきた時には、冷たくなってたけど…ほんとに、うまかった(T_T)
ゲーム機にまつわる思い出話は、たくさんあります。最近は、そんなゲーム機を作る仕事はやっていませんが、アイデアはストックしているので、機会があれば、またやってみたいですね。
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ものづくりの醍醐味は、自分たちの作ったものが、世の中や人々の役に立ち、長く大切に使ってもらえることです。25年(四半世紀)に渡って、店頭でこどもたちに楽しんでもらえているということ…、そして、そのゲーム機を現在でもお店が使ってくれているということ…、に感謝です。
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